【サンムーン ポケモン危機一髪】使用PT バンギバンギバンギバンギ

 皆さんこんにちは、カナタです。今回は、7/28~7/31の日程で開催されたインターネット大会、ポケモン危機一髪で使用したPTについての記事になります。

 

PT面子

f:id:kanata_pg:20170731101802p:plain

 

終戦

25勝17敗 勝率59%

 

最終レート1600前後 瞬間最高レート1652

f:id:kanata_pg:20170731152723j:plain

 

 

PT構築までの流れ

 鋼・地面と威嚇持ちが少なく岩が非常に一貫しやすいルールなので、とにかく上から岩雪崩を連打するPTが強いのではないかと判断。上から一致雪崩を打てる砂かきルガルガンと、砂を撒いてルガルガンを補佐出来るバンギラスギガイアスの採用からスタートしました。続けてこの3匹で一貫する草・地面・格闘の一貫を切りながら殴りに行ける駒としてトゲキッスを採用。対岩、特にテラキオンが不安だったので、一撃で殴り倒せるブルルを続けて採用。ブルルではテラキに上から叩かれてしまいますが、ギガイのワイガやキッスの指でサポートしながら動かせば大きな問題は無いと踏みました。最後に砂の恩恵を受けながら上からの雪崩連打が出来、相手の木の実を封じ込め、2枚目の飛行打点を確保出来る緊張感プテラを採用したかったのですが、準備が間に合わなかったので急遽ボックスに眠っていたアーケオスを引きずり出して突っ込みPT完成(?)。

 

 

 

個体解説

 

バンギラス@ヨプ 砂起こし 雪崩/噛み砕く/瓦割り/守る 陽気HS

 ポケモン界のラスボスことバンギラス。圧倒的耐久と天候ダメージまで含めての火力は圧巻の一言。

 技は怯みを狙える雪崩と、ワイガをすり抜けて安定した打点が出せる噛み砕く。同族意識の瓦割りと、何かと便利な守るで固めました。馬鹿力が欲しかったのですが、うっかりムーンで孵化してしまったためにやむを得ず瓦割りに…。ただ、壁を割って勝ちに繋げた対戦もあったのでこれはこれで良しとします。

 耐久とSを伸ばすことで雪崩の試行回数を稼ぎ、怯みを引いて更に行動回数を稼いで圧殺することを狙いました。ヨプを持たせておけば、生半可な不一致格闘技なら耐えられます。無振りでもそれなりの火力は出せますし、砂の削りも合わせれば困ることはないだろうと判断。

 ですが、いざ使ってみるとどうにも中途半端な結果に。テラキオンの多さから中々選出出来ず、選出出来そうな場合でもギガイアスルガルガンを出しておけば岩打点は間に合ってしまいます。大抵の攻撃を一発耐えて、返しの保険雪崩で大きなダメージを稼げるギガイアス。上からの雪崩連打で怯みを引き続けるルガルガン。この2匹に加えてHSバンギを選出するとなると、よほど岩が一貫していてかつ水・地面・格闘が少ない相手じゃないと厳しいものがありました。

 保険龍舞型で採用していれば、ルガルで雪崩を打っている間に龍舞を積んでの圧殺やキッスと並べての指+龍舞などの動きが可能でした。考察不足からあまり活躍させてあげられなかったのは反省するしかありません。

 

 

ルガルガン(昼)@リンド 砂かき 雪崩/エッジ/炎の牙/守る 意地

実数値 181-155-102-55-96-133 

 バンギラスわんこフォルム。耐久に割いて得た行動保証と砂かきでの圧倒的なSを武器に、ひたすら雪崩を連発して怯みを狙います。配分については耐久振りの鉢巻用個体をそのまま流用しているので、最適化の余地はあるかもしれません。とはいえ、砂下であればゲッコウガのハイポンを耐えたりするので耐久振りという方向性自体はこのルールでも間違っていないはずです。

 ちなみに、配分はこちらのルガルガンのものです。詳しくはリンク先の記事をご覧ください。

app-date.net

 技については、怯みを狙える雪崩と単体最強打点かつワイガプテラを打ち抜くエッジが確定。残り二つは割と何でも良かったのですが、まずはS操作に対する時間稼ぎや守る+交代での盤面切り返しなど何かと便利な守るを採用。最後は、流用元の個体が覚えていた炎の牙をそのまま使いまわしました。炎の牙じゃないといけない!といった場面はほぼ無かったのですが、かといって他の技だったら勝てた!という場面もほぼほぼ無かったので、ここは何でもいいでしょう。しいて言うなら、砂が切れた後の最後っ屁として打てるアクセルロックや同族意識の瓦割りくらいでしょうか?

 使用してみての感想は、とにかく運勝ちと運負けを量産するなんとも楽しいポケモンでした。有効怯みを引き続けて不利盤面をひっくり返すこともあれば、雪崩両外しやエッジ外しで手も足も出せずに負けることもあり、怯め怯め怯めー!と言いながら使う分にはとても楽しかったです。

 

 

ギガイアス@保険 砂起こし エッジ/雪崩/ワイガ/守る 勇敢HA(最遅)

 バンギラス(アローラのすがた)。バンギと違い4倍弱点が無いため即死しにくく、Sも遅いため初手の天候の取り合いには滅法強いポケモンです。確実な砂撒きとトリル耐性、ワイガ要員の確保のために採用。役割を遂行するため、努力値は素直にHAに振り切りました。

 技は最大打点のエッジ、トリルを起動された場合の制圧とメインウェポンとして雪崩。相手の雪崩から味方を守るワイガに、何かと便利な守るを入れました。

 選出率は8割を超え、PT中最多を誇りました。今回のMVPとも言えるポケモンです。ギガルガン選出が可能な時は先発に投げて雪崩で暴れ、厳しい場合でも裏に置いて相手が消耗してから展開して圧殺、と大活躍。行動保証と火力の両立のお陰で、まず間違いなく腐ることがないのが素晴らしかったです。多少不利な相手であっても、強引に選出すれば仕事が出来てしまうようなスペックがありました(マンムーとのタイマンで殴り勝ってしまうことも)。やはり数値は正義。

 

 

アーケオス@無し 弱気 雪崩/ついばむ/アクロバット/諸刃 陽気AS

 バンギラス化石フォルム(緊張感プテラ)が用意出来なかったため急遽引っ張り出されたバンギラス始祖鳥フォルム。上からの雪崩に加え、飛行打点を生かしてガッサやブルルあたりを殴りに行けるポケモンとして採用。耐久に振っても何も耐える気がしなかったので、素直にASに振り切りました。

 技は雪崩が確定。最大打点の諸刃と、木の実にメタを貼れるついばむを続けて採用。残りは迷ったのですが、こいつの耐久では半減木の実を持たせたところで弱気発動が避けられそうになかったので、それならいっそと手ぶらにしてアクロバットを採用。初手から諸刃とアクロを振り回し、弱気が発動してしまったら怯みにかけて雪崩を連発するつもりでした。

 ですが、選出率はPT内最低のわずか9回。しかも、プテラなら選出出来たのに…というような場面が相次ぎました。

 理由としては、ゲッコウガジャローダマニューラといったアーケオスより早くてプテラより遅いポケモンが非常に多かったことが挙げられます。アーケオスの耐久では、自分より早い相手と殴り合うのは危険すぎます。瞬間火力でこそプテラに勝るアーケオスですが、S、加えて技(特にワイガとフリフォの有無)、特性(このルールでは緊張感が非常に強烈です。デメリットしかない弱気との差は歴然)の差が大きすぎました。

 また、紙耐久のアーケオスではありますが、砂下であればDはそこそこになります。余っていたイトケを持たせればゲッコウガ前で動かすことも出来ました。更に多少耐久に割いてあげれば、臆病ジャローダのリフスト(C上昇無し)を弱気が発動しないダメージに抑えることも出来ます。これらのことに気付いたのは対戦を開始した後だったため、調整を加えることが出来ませんでした。バンギ同様、僕の考察不足のせいで活躍させてあげられなかったのはただただ反省です。

 

 

トゲキッス@ヨロギ 天の恵み エアスラ/マジシャ/アンコ/この指 臆病HS 

 地面・草・格闘の一貫を叩き切る白い悪魔。受けを担当したり、この指でブルルの援護をしたり、エアスラで草・格闘を殴り倒したりと仕事の多い子です。要所要所で仕事をこなすほか、どうにもならない時にエアスラの怯みに頼れるのが素晴らしい。

 配分としては、指を使う以上攻撃を受ける必要があったためにまずはHに振り切り。PT単位でガッサが面倒なので、上から殴れるように最速としました。Cは無振りですが、それでもHAガッサ程度ならバコウ込でワンパンが可能です。厳しい盤面でも上さえ取っていれば怯みのワンチャンスが残るため、耐久を削ってでも最速にする価値はあるものと考えています。上からエアスラを打つだけで5割以上の怯みが狙えるのはぶっ壊れとしか言いようがありません。流石は白い悪魔。通常ダブルであまり見かけないのが信じられません。

 技は草・格闘を殴りつつ運ゲを仕掛けられるエアスラと、対ドラゴン打点としてのマジシャ、味方の援護のための指が確定。残り1枠は耐久ポケモンや補助ポケモンの動きを封じられるアンコにしましたが、これは失敗でした。このルールでの補助となると、S操作とテラキへの袋叩き、ワイガ等になります。S操作を決められた場合S優位を取られるためアンコを決めることは出来ず、袋叩きは指で妨害が可能。ワイガをアンコで縛ることは一見出来そうに見えますが、メジャーなワイガ要員はプテラギガイアスになるためキッスはタイプ上非常に不利。雪崩を打たれる危険まで考えると、プテラギガイの前で悠長にアンコを打っている余裕はありません。つまり、アンコを打つべき相手がいないのです。この点も考察不足としか言いようがありません。アンコを打つ対象をしっかり考えた上で、バンギへの打点になる波動弾か、延命のための羽休め、相手の追い風に対して切り返せる追い風等を検討するべきでした。

 

 

カプ・ブルル@ビアー グラスメイカー ウッドハンマー/馬鹿力/雪崩/守る 意地HA

  危機一髪に唯一参加可能なカプにして、守り神最高火力を誇るゴリラ。ピカチュウが倒せない守り神様とは違うのです。水・地面・格闘の一貫を切り、地震の弱体化までこなしてくれます。対ミラーを想定して採用しましたが、いつの間にやら基本選出に組み込まれて活躍してくれました。このルールでは他のカプがいないため、フィールドを書き換えられることが無いのも追い風でした。

 配分は素直にHA振り切り。キッスの指・ギガイのワイガの援護を受けながら動かすため、変に捻らず強い部分を伸ばすことにしました。唯一の4倍弱点をケアするためにアイテムはビアー。ゲッコウガ前で無理矢理動けるほか、突然の毒突き持ちにも対応出来ます。

 技は、最大打点のウッドハンマーが確定。リフレク込でもH振りギガイアスを乱数で消し飛ばし、半減されようともCSジャローダのHPを6割以上削ります。欠点の反動ですが、グラスフィールドの回復と指ワイガの援護があればケア出来ると踏みました。残りは攻撃範囲を広げるための馬鹿力と雪崩、最後に守る。とはいえフィールドウッドハンマーの威力が高すぎるため、余程のことが無い限りはウッドハンマーを選択するべきでしょう(半減フィールドウドハン>等倍馬鹿力)。

 

 

選出

1 先発ルガルガン+ギガイアス、後発トゲキッス+カプ・ブルル

 このPTの基本選出。選出回数は13回と全体のおよそ3割がこの選出でした。ギガイとルガルでひたすら場を荒らし、両者が倒れたらキッスブルルで圧殺します。ギガイを残したい場合は、ルガルを守らせながらギガイを下げてキッスを展開、指+雪崩で押していくことも。仮に出し負けてしまったとしても、裏に水・地面・格闘に強いキッスブルルがいるので両交代から対処することも出来ます。

 また、プテラゲッコウガジャローダマニューラ等の早いポケモンがいた場合もなるべくこの選出にしています。ルガルのエッジや雪崩で早急にこれらの俊足ポケモンを処理しに行きましょう。

 

 

2 先発トゲキッス+カプ・ブルル、後発ルガルガン+ギガイアス

 1と先発・後発を交代させた形。ガッサやテラキ等がいて先発ギガルガンが厳しい場合、特にマニュテラやエルテラを見た場合はなるべくこの形で出したいです。指+ウドハンで可能な限り早くテラキを潰し、後発のギガルガンで制圧を狙います。

 

 

3 先発ギガイアス+カプ・ブルル、後発ルガルガン+@1(場合に応じて)

 対バンギルガル・ギガイルガル等、対ミラー用の選出。ギガイのワイガで雪崩をシャットアウトしながらブルルを動かします。相手のルガルガンを処理してSの優位を確保したら、こちらのルガルガンを動かしていきます。

 ただし、ギガイブルルを先発に出す都合上、ルガルガンが砂下で動けるターンが短くなってしまいます。砂の残りターンに注意し、砂が切れそうであればギガイを下げて砂再展開の準備をすることが必要になってきます。

 

 

 4 先発トゲキッス+バンギラスorギガイアス、後発カプ・ブルル+@1

  対純トリル用選出。トリル起動役に雪崩とエアスラを重ね、怯ませてのトリル阻止を狙います。無事怯ませたらそのまま上から殴り続け、トリル起動に成功された場合はキッス+ギガイorブルルの盤面を作って指で援護しながら暴れましょう。先発にキッスとギガイを並べればトリル起動に成功された後すぐさま指+雪崩に移れますが、バンギを先発に置いておけば超霊のトリル起動役に対し噛み砕くで高い打点が出せます。どちらがいいかは相手のPT次第でしょう。

 

 

 5 先発ギガイアス+ルガルガン、後発バンギラス+@1

 岩耐性持ち、及びワイガ持ちが相手にいない場合の選出。場合によってはバンギを先発、ギガイを後発に回しても問題ありません。ひたすら雪崩を連発し、怯みを狙いながら削り続けましょう。残り1枠は比較的自由です。よっぽど岩が通っている+アーケより早い相手がいないのであればアーケオスを出せますが、大抵の場合はキッスブルルのどちらかを選ぶのがいいかと思います。

 

 

 

大会を終えての反省

 反省点ですが、まずは記事中でも何度か触れたように事前の考察不足が挙げられます。バンギの型、キッスのアンコール、アーケオスの配分とアイテム等、対戦を始めてから考察不足が露呈することが数多くありました。普段の僕はとりあえず実戦で試してみて、得た経験と知識をもとにPTを改善していくことが多いのですが、一発限りの制限大会ではそのスタイルは一切通用しません。考えてみれば当然のことではありますが、今後は気を付けていきたいところです。

 また、上の選出例を見ても分かりますが、基本的にギガイアスルガルガントゲキッスカプ・ブルルの4匹を選出することが非常に多くなりました。基本選出が固まっているということ自体はいいことです。問題は残り2匹、特にアーケオスの選出機会が少ない上、アーケオスを出したい相手が全く定まっていなかったことでしょう。本来は基本選出で勝てない相手に勝つために残りのポケモンを採用するべきですが、それが一切出来ていなかったということです。

 最後に、ゲッコウガテラキオン、特にテラキオンへのマークが甘すぎたことが挙げられます。雪崩を軸にする以上、岩半減+岩に対し一致の抜群技を打ってくるテラキオンのマークは厚くしておくべきでした。が、PTを見渡すとテラキオンに対し有利と言える駒はブルル1匹。しかもそのブルルだって万全とは言えません。削られてからの毒突きでビアー込でも落とされる危険、叩き雪崩で怯んで潰される危険、交代でウッドハンマーを受けられて消耗し、テラキの攻撃圏内に入ってしまう危険。実際、このPTの対テラキオン戦績は悲惨としか言いようがありません。マッチングした7回のうち、選出されたのが4回。その全てで負けてしまっています。ここが改善出来ていれば、もう少し上までいけたかもしれません。

 

 反省点の多い大会ではありましたが、得られたものもありました。危機一髪は岩が非常に一貫するルールであり、始まる前から雪崩ゲー、怯みゲーと言われてきました。実際にプレイしてみたところ、確かにその通りだったと感じます。僕自身何度も有効怯みを引いて試合をひっくり返したし、逆に怯んで試合を持っていかれたこともありました。

 ですが、雪崩ゲーだからといって一概に面白くないとか、浅いルールだとは言えません。実際、一度も雪崩を打つことすら出来ずに完封された試合がありました。ワイガ持ちと岩耐性を並べて雪崩を封殺し、命中安定技で着実にこちらを削ってくる動きは非常に参考になるものでした。いかに雪崩を防ぐか、雪崩を打たせないかというのもプレイヤーの腕の見せ所です。

 また、ワイドガードという技についても発見がありました。雪崩を打つ側にとって、実はワイドガードはそこまで怖い技ではないのかもしれません。なぜなら、相手1匹がワイガを打つ≒ワイガを打ったポケモンが雪崩で怯んだ、とみなすことが出来るからです。ワイドガードで雪崩を止められたとしてもこちらのHPが削れるわけではありません。ポケモンがHPを削り合うゲームである以上、HPを削れない行為は基本的に怖くないのです。もちろん、こちらの2匹が同時に雪崩を選択し、それをワイドガードで防がれてしまった場合は損になります。が、1匹の雪崩をワイドガードで止められたとしても、そこまで損にはならないのです。

 

 そして最後に、”上を取って動くことの重要さ”を改めて実感しました。相手より先に行動出来れば、急所も追加効果も味方につけることが出来ます。逆に相手より後に行動する場合、どうあがいても急所と怯みに怯えることになるでしょう。いかに運負けを防ぐか、いかに運勝ちを押し付けるか。当たり前ではありますが、とても大切なことです。これを改めて実感出来ただけでも、参加したかいがあったというものです。

 

 

 

 最後に

 今回も随分と長い記事になってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございます。いつになるかは分かりませんが、また次回の記事もお読み頂けたら幸いです。それではまた!